つるかめの父は誂えの背広をたくさん持っていて
持っていると言っても大昔につくったものばかりなのですが
組合の会合だったり、何かの集まりだったりのたびに着て出て行くのであります
なんで背広着て行くんだろうとずっと疑問に思っていました
年代物の古い背広を70歳近くのおじいが着て歩くと言って母は嫌がっていますが
父は平気です。 胸をそびやかし、肩で風を切ってゆうゆうと背広姿で歩くのです
つるかめも20歳くらいの頃父に背広を買ってもらったことがあるのですが
ほぼ着ません いや、まったく着ません
しかも当時スリムな3つボタンが流行り始めた頃だったのですが
そんな流行りはすぐ終わる。背広はダブルだ。 と言ってダブルの背広を買われ
結局未だに流行りは収まらず、どころかそっちが主流になっている始末
用事がないので背広を着る事も無い上、着ようと思ってもダブルの背広ですからより一層着ないのであります
そでを通したのは2回くらいでしょうか もったいない事です
いつか着る事があるのでしょうか
まったく想像がつかないつるかめなのでした