昔人力車の仕事をしていた時
行き帰りの電車賃がもったいなくて京阪三条駅から永観堂まで歩いて通っていたことがあります
確か地下鉄の切符がやたらと高かったので、往復で500円くらいは節約できていたと思います
京阪三条駅から三条通を東山に向かってひた歩き
途中岡崎通を曲がって南禅寺の参道に入り
山縣有朋の無鄰菴の前を通り過ぎて南禅寺の中へ
そこから鹿ケ谷通を歩いて永観堂のそばにある事務所まで通っていました
帰りは暗いお寺が怖いので、南禅寺は通らずに白川通りから二条通とか仁王門通とか
とにかく人間が歩いている通りに抜けて帰りました
なんと当時20歳のつるかめはその頃まだ闇を怖がっていたのでした
その頃の暗闇は今よりもっと深くて、ねっとりと濃かったような気がします
感性が豊かだった貴重な時期でした
もうじき京都も桜が咲くでしょう
陽気の良い日曜日に当たったら
当時歩いたあの道を今度はのんびり歩きたいと思います