大人がひと飛びするくらいの幅の用水路にベイト・ボールのようにやぶ蚊がかたまって飛んでいるのを見て
そう言えば子供の頃そんな超能力を持っていたと思い出したつるかめです
つるかめの子供の頃はまだアスファルトで舗装されていない道もかすかに残っていましたし
そこらに草ぼうぼうの空き地や原っぱなんかがありました
大体そんなところで段ボールそりをしたり、高鬼なんかして遊んでいたのですが
ふと上を見上げるといつもやぶ蚊の大群が頭の上1メートルくらいに浮いていて
うわーーー!!っと逃げて距離を取り振り返ると
ほんとにイワシのベイト・ボールのような球状の黒いやぶ蚊の塊が
さっきまでいた場所の空中に浮いているのでした
周りを歩いて様子を見ていても浮いているだけでこっちに来る気配もないので
すぐ興味を失って遊びに戻るのですが
気づくとまた頭の上に浮いているのでした
刺しに来るわけでもないので害はないのですがとても不気味で
浮いているのに気付いては逃げるを繰り返す日々でした
しかしある日距離をとってやぶ蚊ボールを遠巻きに見ている時に
両手の人差し指を天に掲げ、あつまれ~ と言うと移動して頭の上に集まってくることを発見しました
なぜ集まってくるかは子供のつるかめにはわかりませんでしたが
あの頃は大変興奮したものです
僕はやぶ蚊ボールを頭上に集める超能力を持っている超能力少年なのだ
スーパーヒーローだ!うわーー! と
まあそんな興奮も少年らしく数日で忘れてしまい今に至る訳ですが
今でもやぶ蚊ボールは集まってくるんでしょうか
少し気になるつるかめなのでした